地域分析(ちいきぶんせき)
鑑定評価書に必ず記載すべき事項の一つである。
一般に、不動産は、自然的条件や人文的条件の全部または一部を共通にすることにより、他の不動産とともにある地域を構成している。
鑑定評価における地域分析とは、その対象不動産の存する地理的位置、地域の特性、対象不動産に係る取引市場の特性、それらがもたらす地域内の不動産の利用形態と価格形成への影響力を分析し、判定することをいう。
地域分析に当たって特に重要な地域は、用途的に同質性を有する一定の地域にれを用途的観点から区分される地域、用途的地域という)で、すなわち近隣地域およびその類似地域と、近隣地域およびこれと相関関係にある類似地域を含むより広域的な地域、つまり同一需給圏である。
近隣地域の特性は一般にその地域に属する不動産の利用形態、すなわち標準的使用に現れるが、この標準的使用の現状と将来の動向とをあわせて分析することは、対象不動産の個別分析に当たって最有効使用の判定の有力なてがかりとなる。