■証券会社の手数料無料化の理由 資産形成テクニック■
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みなさん、こんにちは。
田島です。
投資をしようとするとき、
基本的に証券会社を通して売買を行います。
当然ですが、売買のときに
手数料を払うのが一般的です。
しかし、今、売買するときにかかる手数料が
無料になる証券会社が増えてきています。
【証券会社の手数料無料化】
日本でも2023年9月30日発注分から
楽天証券、SBI証券が国内株式の手数料を
恒久的に無料にしました。
1回の取引が数百円だとしても、
年間数十回、それを何十年と続けていくと
何万円、何十万円の差が出ます。
これは投資家の皆さんにとって、
嬉しいニュースでしたね。
ただ、
「無料って聞くと何か裏があるんじゃないか?」
と考える方もいるのではないでしょうか。
なので今日は
「どうして手数料無料でできているのか?」
それを簡単に解説いたします。
そもそもネット証券で
手数料無料化の先陣を切ったのは
アメリカのロビンフッドでした。
ロビンフッドは
手数料無料と端株、使いやすいUI、システムで
若者から多くの支持を集めました。
では、
ロビンフッドはどのように
収益をあげていたのでしょうか?
それが
【PFOF(Payment For Order Flow)】
です。
ロビンフッドの収益の6割はPFOFからの収益でした。
簡単に言うと投資家の売買情報を
マーケットメーカーと呼ばれる人に売って
利益を出していたのです。
マーケットメーカーは
証券取引所とロビンフッドの間に入って、
それぞれの売買を成立させます。
例えば、ロビンフッドで131円で買いたいユーザーと
取引所では130円で売りたい人がいたとします。
マーケットメーカーはこの間に入って
その差額を利益として得ることができるのです。
アメリカでは大きな証券取引所が多くあったので
このマーケットメーカーに対価を支払って利用者を呼び込む
メイカー/テイカーモデルが主流でした。
ちなみに端株というのは、
0.3株
とか、そういうものを言います。
だからこそ、
市場に参入する人の数が多くなり、
この利益の上げ方ができるのです。
このおかげでロビンフッドは
稼働口座数が2,000万口座以上を有するほどになりました。
日本で最も多い証券口座数のSBI証券でも1,100万口座です。
人口の差を考えても凄い数ですよね。
これを見て、
「手数料無料でも他で収益をあげればいい!」
と他の証券会社も後に続きました。
どうやって収益を上げていたかというと
・信用取引の金利、貸株手数料
・銀行との連携での金利収入
・IFA(資産アドバイザー)手数料での収入
これらで収益を上げています。
ただ、日本とアメリカの市場の違いもあり
日本で同様に手数料に代わる収入源を
すぐに作るのは難しいです。
だからこそSBI銀行は2019年に
「手数料ゼロ化」を宣言してから、
4年かけて手数料ゼロを実現しています。
実は、手数料無料の実現に向かってる最中、
証券会社には公正取引委員会の監査が入っていました。
株式の売買手数料無料は、
不当な価格で著しく原価を下回るサービスで
他の事業者の活動を困難にするのではないか
という通報があったようです。
通常、証券会社は取引があったら、
証券取引所に手数料を支払うことになっています。
当然顧客の手数料が無料になれば、
取引所に支払う手数料は
証券会社が負担することになります。
これで不当な競争が起きることで、
独占禁止法に違反するのではないか?!
と思われたようですね。
それが蓋を開けてみれば、
公正取引委員会はこの動きを容認しました。
手数料無料化は、不当な引き下げではなく、
独占禁止法にも抵触しないと判断されたわけです。
そして、その内容については明言されていません。
何故、そう判断されたのでしょうか?
私の予想では、
これが関係しているのではと考えています。
楽天証券では、
手数料無料の条件に
【SOR(Smart Order Routing)】
の使用があります。
これは何かというと、
注文が入った時に東証だけではなく、
PTSという私設取引システムや、
それ以外のダークプールなどから
一番いい条件を選んで自動で
マッチングするシステムのことです。
ここでは、
間にマーケットメーカーが入ったり、
この仕組み自体を証券会社が行うこともあります。
皆さん気付きましたか?
これ、ロビンフッドと原型は一緒なんです。
実際に日本でも、
スマートプラスという会社のSTREAMは
2018年から手数料無料を開始しています。
このスマートプラスもSORを利用し、
差額の半分を自社に、もう半分を顧客に渡すことで
収益を生み出していました。
当時は他の会社では、
システムを組みなおさなければならない等課題が多く、
新興だからこそ手数料無料にできていました。
そして現在、
大手2社が手数料無料に踏み切り、
独占禁止法に違反しないと言われているのは
このシステムのおかげもあるのではないか
と私は考えています。
実際に楽天証券のRシステムには
マーケットメーカーから手数料をもらうことが
注意書きに記載されています。
とは言っても、
これだけで今まで以上の収益を
だせるとは考えにくいです。
それでは一体
この2社はどのように収益を
あげているのでしょうか?
SBI証券の決算資料を読んでいくと、
ネット証券の営業収益構成比が記載されていました。
※完全無料化発表時の資料(2024年 3月期 第1四半期)を参照
SBI証券の場合
受託手数料: 23.3%
金融収益: 25.9%
引受・募集・売出手数料: 3%
トレーディング損益: 29.4%
その他: 18.4%
楽天証券は
受託手数料: 30.3%
金融収益: 30.4%
引受・募集・売出手数料: 1.9%
トレーディング損益: 23.3%
その他: 14.1%
と、先物やオプションなどの手数料、
投資信託の信託報酬、金利収入など
売買手数料以外の収入が増えていることがわかります。
このように、業務内容の多角化が進んでいます。
つまり、
大昔の証券会社と言えば手数料ビジネスでしたが、
今はそれ以外の方法で収益化できている状態になります。
この中でも
国内株式の売買手数料は
SBI、楽天それぞれ1-2割ほどです。
更に、預かり資産残高を見てみましょう。
SBI証券: 24.6兆円
楽天証券: 18.1兆円
マネックス証券: 6兆円
松井証券: 3兆円
この2社は他社と比べて圧倒的に多いですね。
更にSBI証券は、
現在1,100万口座の登録がありますが、
新NISAに合わせて手数料無料にすることで、
これが2,000万口座に到達すると予想しています。
だからこそ収益のうち、
決して少なくない、数百億という利益を削ってでも
顧客数を増やした方がいいと判断したのでしょう。
そうすると、
他で収益化できる構造があるため、
手放した利益よりも大きな利益を
得ることができると考えたんですね。
現在アメリカでは、
ネット証券の売買手数料無料は
スタンダードになりつつあります。
今後日本でも売買手数料の無料化が
徐々に浸透していって、
いつかは普通になるのではないでしょうか。
そのとき、
今回無料化しなかった証券会社が
どうやって手数料以外での収益をあげるのか
期待していきたいところです。
いかがでしょうか。
無料!と聞くと、
「何かあるんじゃないのかな?」
と疑ってしまいがちですが、
その裏にあるものを知ると、
私はむしろ応援したくなってしまいます。
こういった、お互いwin-winな仕組みは
しっかりと資産を作るために活用していきたいです。
また、勉強会でお会いしましょう。
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