土地公有化論(とちこうゆうかろん)
上地所有のあり方に関する考え方の一つである。
土地の私有化を否定する論理。
土地公有化論が登場したのは18世紀後半イギリスにおいてである。
これは、イギリスにおいて農業資本主義が最も典型的に開花したこと、および近代的土地所有が典型的に展開したことによる。
古典派経済学の立場からの土地公有化の理論的根拠は、資本蓄積と土地所有の矛盾に求められる。
リカードの差額地代論によれば、資本の新蓄積は、結果として劣等地への耕作拡大ひいては地代の上昇を招き、利潤率の低下をもたらす。
よって土地所有から生ずる地代が資本蓄積の障害となる。
また、古典派とは別に、土地の公共性または土地の投機による土地利用配分の失敗等の観点から土地の公有化か論じられることがある。