取得原価主義(しゅとくげんかしゅぎ)
資産会計の計上基準に関する用語の一つである。
資産およびその費消部分を表す評価基準を当該資産の取得原価に求める考え方である。
近代会計の下で計算の客観性、検証可能性および評価益等の未実現利益の排除等の点から、取得原価主義が費用および資産評価の基本原則として採用されている。
問題点としては、
①貨幣価値の変動期に、貸借対照表は適正な財政状態を示すものでなくなること
②各期に配分された費用は、過去(取得時)の価格に基づくため、費用と収益の適正な対応がなされないこと
③資産の保有利益が認識されないこと等が挙げられる。