株式分割(かぶしきぶんかつ)
1株をいくつかの株式に分割し、すでに発行されている株式数を増やすことである。
増加分は株主の保有する株式数に応じて配分される。
仮に1000株持っていた株が1・2株に分割されたとすると、株主の持ち株は1200株に増えることになる。
配当がそのまま据え置かれたとすれば、実質上は増えた200株分だけ増配になる。
一方企業にとっては、新たに資金調達を行わずに新株を発行することができる。
株数が増えることによって市場への供給量が増え、理論上株価は分割の比率に応じて安くなる(2分割なら2分の1)ため、取引が活発になるという効果がある。
保有する株の時価総額が増えるわけではないが、株式分割を行うと市場での人気も高まり、結果的に株主にとっても値上がりや増配を期待できるというメリットがある。
株式分割は原則として、その会社の取締役会の決議で行うことができる。
また、1株当たりの資本金が額面金額を下回ってしまうような分割はできない。
50円額面の会社なら1株当たりの資本金が90円だと2株には分割できない、ということになる。